『畳』地域によって大きさが違うのを知っていますか?

皆さんこんにちは! こだわり工務店のそうしんコラム配信です。
そして、おそくなりましたが、あけましておめでとうございます。
本年度もこだわり工務店 そうしんを 宜しくお願いいたします。


冷気日ごとに加わり、寒い日が続くと畳の部屋で暖かいお茶を飲みたくなりますね。
和室は心安らげる場所だと思いますが、ここで一つ! 地域によって畳の大きさが違うのを知っていますか?
今回はその畳について話をしてみたいと思います。

日本家屋では畳の枚数で部屋の大きさが示されるように、畳の寸法が重要で、基準寸法となっております。

この畳の寸法にはいろいろなものがあります。

畳の基本寸法(大きさ・サイズ)と歴史

名称と別名基本寸法(大きさ・サイズ)と地域分布
ごはちま(えどま)
五八間(江戸間)
176×88×5.5cm
【分布】全国
さぶろくま(ちゅうきょうま)
三六間(中京間)
182×91×5.5cm
【分布】名古屋、岐阜方面、福島、山形、
岩手と北陸地方の一部及び、沖縄、奄美大島など
ろくいちま(あきま)
六一間(安芸間
185×92.5×5.5cm
【分布】広島県、山口県を中心に瀬戸内海沿岸部
ほんけんま(きょうま)
本間間(京間)
191×95.5×5.5cm
【分布】関西以西

 


 

このように、畳のサイズにはいろいろなものがあります。
畳のサイズに違いが出たのは、もともと一(いっけん)という、年貢米を明確にするための検地における寸法の違いの影響が大きいです。
秀吉の時代(太閤検地)には、これが63寸であったが、江戸時代には6尺として、事実上の増税となりました。

当時は、この一間の検地竿(間竿)を基準にして建物を造ったと考えられ、殆どの造作物がこの竿の長さを一つの単位とすることになったそうです。
これによって、畳もおおよその平均が出来、○○間といわれるサイズが多くなりました。

なお、江戸時代に6尺と短くされた背景には、面積あたりの米の収穫量が高まったことがあるとも言われています。
もうひとつの違いが、家を生産するシステムの違いで、畳の寸法を基準とする「畳割り」か、
それとも柱真(柱の中心のこと)間の距離を基準とする「柱割り」か、であります。

 

一般的に、「柱割り」の方が、大工による作業の能率が高いです。
その理由は、「畳割り」による設計で大小さまざまな部屋を並べていくと、柱真の筋が合わなくなるという問題が生じるからであります。
したがって、「柱割り」の方が、より近代的な生産システムに対応したものだと考えられております。

なお、家は工場で生産されるものではなく、現場で一品生産されるため、実際には各部屋のサイズにはどうしても僅かの差が生じ、
「正確な長方形」とは言えない場合も少なくないです。

このため、現実には畳の寸法は1枚ずつ微妙に異なり、畳の表替えを行った場合、「もとの位置に置かなければぴったりとは合わない」ことが普通です。

最近では、住宅の広告等で部屋の広さをあらわす目安として「リビング12.3」「寝室6.7」(ではない)といった表記を目にすることがよくあるそうです。

これは畳を部屋の広さの基準にすることは厳密には無理があるため、単純に畳の枚数を表すではなくを用いることによって誤解を防ぎ、
業界ルールとして1帖を1.62平方メートルと定めて広告などに別記してある場合も多いです。
不動産公正取引協議会連合会では、1畳を1.62平方メートル以上をいうこととしています。
この1.62 m2は、各室の壁心面積を畳数で除した数値です。

畳の部屋でゆったりした時間を過ごしながら、一日の疲れを取るのもよさそうですね。
それでは、またお会いできる日をお待ちしております。

 

 

参考ページ :  http://ww9.tiki.ne.jp/~yata/tatamisaizu.htm

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